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長寿犬「ブルーイー」に学ぶ長生きの秘訣
(Iryna Dobrovynska/shutterstock)
ギネス記録にも認定されている「世界で最も長生きした犬」は、オーストラリアン・キャトル・ドッグのブルーイー。
彼はなんと29歳5ヶ月という大長寿を達成しました。
20年以上牧牛犬として活躍していたというのですから、なおさら驚きですね。
当メディアの記事でも取り上げているので、興味がある方はぜひご覧ください。
▼ブルーイーに関する記事
【29歳まで生きた犬】ギネスに載った長寿犬「ブルーイー」に学ぶ長生きの秘訣とは
「趣味」を持つことが長生きのヒント
( Celli07/shutterstock)
ブルーイーの例からもわかる通り、なにか自分ならではの役割を与えられている犬は、それが生きがいとなっていつまでも元気に長生きする傾向にあります。
しかし、実用犬だったブルーイーとは異なり、日本でペットとして暮らしている犬のほとんどに仕事はありません。
彼らにも生きがいを与えてあげたいのなら、代わりになにか本気で取り組めるような趣味を見つけてもらうのがいいでしょう。
趣味のキャンプに熱中する犬たち
(LightField Studios/shutterstock)
犬の趣味と言っても、実際にはさまざまなバリエーションが考えられますが、今回はその中からキャンプが大好きなシニア犬たちに注目してみたいと思います。
キャンプは外で過ごしますから、自然と体を動かす機会も増えて健康的ですし、オーナーさんの傍らにいられる時間も増えて犬との絆も深まるはずです。
自然と触れ合うことはリフレッシュ効果もあって、犬のストレス軽減にも効果的だと考えられます。
オーナー夫婦と2泊3日のキャンプを満喫するビーグル
きなこ(12歳)とこんぶ(7歳)はどちらもトライカラーのビーグル。
目の間のホワイトなラインが狭いほうがきなこ、広いほうがこんぶです。
(出典:YouTube きなこんぶチャンネル)
アウトドア好きなオーナーさん夫婦と一緒に暮らしている2頭もキャンプが大好き。
今回は山形県まで車中泊で2泊3日の旅に出かけました。
1日目は猪苗代湖の湖畔でBBQ。明日からのレジャーを満喫するために英気を養います。
2頭はお肉も大好き。とはいえ生肉はお気に召さないようで、「しっかり焼いて!」オーナーさんにリクエストしていました。
2日目の桧原湖に移動してカヤックツアーに挑戦。
(出典:YouTube きなこんぶチャンネル)
きなこもこんぶも慣れたもので、不安定なカヤックの上でも決して騒ぎ立てることはありません。周囲を見渡し、開放的な風景を思う存分楽しみました。
その後は猪苗代に戻り、湖畔を散策してからお夕飯の時間を迎えます。
(出典:YouTube きなこんぶチャンネル)
海鮮も加わって1日目よりもさらに豪勢なBBQに2頭も興味津々な様子です。
オーナーさん夫婦との楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。
特に、12歳のきなこは、若いこんぶに負けない元気さを見せつけてくれました。
▼動画はこちら。
大型犬2頭が春のキャンプ場へ
ラブラドールレトリーバーのブランディ(推定8~9歳)とバーニーズ・マウンテン・ドッグのアデル(3歳)がやってきたのは、岐阜県にある「一色の森キャンプ場」。
(出典:YouTube ブランディ・アデル大型犬と楽しもう)
同地は合掌造りで知られる白川郷も有名ですが、周囲を豊かな自然に囲まれ、ドッグランなど犬と一緒に遊べる場所に囲まれた、犬好きにはもってこいのレジャースポットでもあります。
キャンプ地にテントを張るや、早速ブランディが「遊んで」とおねだり。
オフシーズンは放牧場になっていると思われる草むらへ繰り出し、散策を開始します。
2日目は朝から生憎の雨。アウトドアでは、ままならない天気に振り回されるのがやっかいなところですが、そのおかげでかわいいシーンが見られました。
(出典:YouTube ブランディ・アデル大型犬と楽しもう)
アデルはテントに入らず、寒いだろうに外にいるオーナーさんの足元に付き添っていたのです。おかげでお腹が汚れてしまいましたが…。
3日目には天候も回復。オーナーさんと一緒に近くにある小川の周りを散策します。
同じく、黒柴を連れた一家と遭遇。このように犬好き同士に偶然の出会いが生まれるのもキャンプの魅力ですよね。
黒柴は体の大きい2頭にちょっとびっくりしていましたが、すぐに鼻を近づけてご挨拶。3頭はすっかり仲良くなりました。
▼動画はこちら。
「17歳」を超えて車中泊を楽しんでいたシニア犬も
(出典:French Bulldog Life)
今回ご紹介した犬たちの中では、黒ラブのブランディが推定8~9歳、ビーグルのきなこは12歳を過ぎているにも関わらず、全力でキャンプを楽しんでいます。
彼らの姿や表情こそが「趣味に打ち込み、毎日の生活を楽しく過ごせれば長生きできる」という何よりの証拠ではないでしょうか。
彼らよりもさらに元気なご長寿犬の事例として、17歳を迎えてもなお車中泊を楽しむフレンチブルドッグ「珊瑚」の事例をご紹介しましょう。
珊瑚は車中泊が大好きなオーナーさん家族に育まれ、長いときには1週間近くを車中で過ごすこともあった、大の旅好き犬です。
しかし、加齢とともに体が衰え、徐々に旅を楽しむのが難しい状況に陥ってしまいます。
ところが、オーナーさん家族は決して諦めませんでした。
珊瑚のために適切な治療法を探し出し、普段の食事や生活も見直すなどして可能な限りの健康維持に努めたのです。
その結果、珊瑚は徐々に体力を回復。再び家族と一緒に車中泊を楽しめるようになりました。
趣味を堪能した珊瑚は、フレンチブルドッグとしては大変長生きな17歳まで生き抜き、犬生を全うしました。
▼珊瑚に関する記事
レジェンド・オブ・レジェンド! 17歳半まで生きた「旅イヌ珊瑚」の足跡をたどって分かった長生きの秘訣
健康で、かつ楽しく長生きを目指そう
(The Long Paddock - Amanda/shutterstock)
ご覧になってきたように、趣味を持っている犬たちはそれが生きる原動力となり、年令を重ねても元気な状態を保っています。
最後にご紹介した珊瑚のように、一度は体が衰えてしまって犬であっても、「なんとか趣味を続けられるようにしてあげよう」というオーナーさんの努力によって、再び元気を取り戻すことができました。
このように、犬に趣味を持ってもらうことは、単に長生きにつながるというばかりでなく、健康に、楽しく一生を歩んでいくためにとても重要なことだと言えるのです。