更新日:2020-07-09

【犬の分離不安】テレワークで愛犬と過ごす時間が増えた今。お留守番の再開で愛犬を分離不安にさせないためには

【犬の分離不安】テレワークで愛犬と過ごす時間が増えた今。お留守番の再開で愛犬を分離不安にさせないためには

新型コロナウイルスの影響により、自宅で仕事をするテレワークが急速に普及しています。犬と暮らす人々は、愛犬と過ごす時間が格段に増えたのではないでしょうか。

今から考えておきたいのは、飼い主さんが「再びオフィスに出勤する」ようになったケースについて。愛犬にとっては、今まで毎日一緒だった飼い主さんがいなくなり、突然留守番が再開するということ。
今回は、分離不安について学ぶとともに、その対処法をまとめました。

分離不安とは

tetxu/shutterstock

(tetxu/shutterstock)
犬の分離不安は、愛犬にとって大好きなヒトやモノがなくなった時に不安になる状態のことを言います。
そのとき犬が起こす行動は、
・下痢や嘔吐をする
・トイレ以外の場所で排泄をする(おもらしやマーキングをすることも)
・部屋のものを壊す
・いつも以上に吠える
・手足を異常に舐めたり、脱毛が起こる
などがあります。

重要なのは、これらの症状が起こる前後の“飼い主さんの状況”と照らし合わせること。
たとえば下痢や嘔吐は別の病気の可能性がありますし、手足を舐めるなどの行為は皮膚病である可能性も考えられます。

分離不安の可能性を考えるには、これらの症状に加えて「愛犬にとって大切なヒトやモノを失った経緯があるか」も考えなければなりません。

テレワークが終わり、再び出勤する場合は要注意

Boryana Manzurova/shutterstock

(Boryana Manzurova/shutterstock)
2020年4月現在、新型コロナウイルスの影響によりテレワークをする人々が増えています。
これは事態の真相を理解しない愛犬たちにとって、「飼い主と一緒にいる時間が増えた」喜びしかありません。
(もちろんヒトリの時間を好む犬もいますので、愛犬の様子を見ながら適宜対応するよう心がけましょう)

犬たちはこれが期間限定と知るはずもなく、「きっと永遠に続く」と思っているはずです。
もし、外出自粛が解除され、再び会社へ出勤することになったら…。

犬たちにとっては、「ずっといるはずだった飼い主が突然いなくなった」と考えるのではないでしょうか。
今まで平気で留守番をしていた子でも、分離不安になるケースが十分にあり得るのです。

分離不安をできるだけ防ぐために

Lazy_Bear/shutterstock

(Lazy_Bear/shutterstock)
分離不安の対策としては、「少しずつ環境の変化に慣らす」のが一般的です。
パピー期には、10分前後からお留守番をスタートさせ、少しずつその時間を増やすことで留守番に慣れさせた方も多いと思います。

ところが今は、外出自粛により長時間のお留守番をさせることができません。
私たちは、それ以外の方法を考えなければならないのです。

[1]日頃から“愛犬の楽しみ”を増やす

飼い主さんと寄り添うこと以外に、愛犬が楽しいと思うことを増やしておくことが大切です。
ヒトとの接触に注意しながらも、日々のお散歩は欠かさないようにしましょう。

また、愛犬が好むおもちゃでたっぷり遊んであげるのも良いと思います。
愛犬にとっての喜びが飼い主さんと寄り添いリラックスするだけだった場合、それが断たれた瞬間に喜びを感じられなくなってしまいます。

犬たちは日頃からエネルギッシュに活動することで、留守番中にもゆっくり眠れるようになると考えられます。
留守番を再開するときは、少し早めに起きていつもより長めにお散歩をしてあげると良いでしょう。

[2]さりげなく家を出て、さりげなく帰宅する

Suti Stock Photo/shutterstock

(Suti Stock Photo/shutterstock)
犬の感情は、できる限り一定を保つことも大切です。
家を出る時に「行ってくるね!待っててね!!」などと飼い主さんが大げさに振る舞うことで、愛犬は興奮状態になります。

気持ちが高ぶっている中、急に飼い主さんがいなくなったら…静まり返った状況が際立ち、愛犬も不安を感じやすくなってしまいます。
帰宅時も同様で、静かな状態から急にテンションがアップすることで、“いい状態”を保ちにくくなります。

家を出るときと帰宅するときは「10分前後愛犬をかまわない」ことを意識すると良いでしょう。
さりげなく家を出て、さりげなく帰宅する。
愛犬の気持ちをできる限りアップダウンさせないように、これを心がけてみてください。

[3]ケージ派は、一緒にいる時間も慣れさせておく

今までケージでお留守番をさせていた方も、テレワークになりケージレス(フリー)で過ごさせる時間が増えたのではないでしょうか。

再びケージを使ってお留守番をさせるのであれば、自宅にいても“その時間”を設けることも大切です。
およそ一ヶ月間ケージレスの生活を続けるとその環境に慣れてしまい、ケージを拒絶することも少なくありません。
一緒にいても、一日数時間はケージの中で過ごす時間を設けると良いでしょう。

[4]ペットシッターの活用

愛犬をよく知る友人や、相性の良いペットシッターさんがいる場合は、留守番が再開してからしばらくはお願いしてみるのも良いと思います。
飼い主さんには敵いませんが、愛犬が好きなヒトがそばにいてくれることで、安心感を与えることができます。

ペットシッターさんの場合はお散歩代行をしてくれることもありますので、たっぷり運動をすることでゆっくり眠ることにも繋がります。

「いつもと同じ」を心がけ、できることから始めてみよう

(Benevolente82/shutterstock)
犬の分離不安は、いつもと違う環境になることで起こるケースが高まります。

毎日たっぷりお散歩をする、スーパーなどの買い出しはお留守番をしてもらう、ケージで過ごす時間を設けるなど、できる限りいつもと同じ環境を心がけるようにしましょう。

外出自粛は、私たち人間にとってもイレギュラーな出来事です。
今までの生活に戻れる日を願って、できることを始めてみましょう。

そして、私たちも日々愛犬に支えられている感謝を忘れず、ありがとうの気持ちを言葉で伝え、たっぷりの愛情を注いであげましょうね。

  • Petowa編集部
  • Petowa編集部

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